2021年で結成6年目を迎え、若手農家6人で結成されたグループ「のうみんず」。
ミニ白菜やロメインレタスといった、私たちにとってあまり馴染みのない野菜を共通して作っている他、各農家が違う種類の野菜を栽培されています。
今回、その代表の前島弘和さんにお話を伺いました。
「ファッション雑誌の出版社に勤めていたんですけど、20代のうちに一生続けられる仕事を見つけたくて、それが何かと思い浮かべたら野菜作りだったんです。」(前島さん)
他の地域と違い、三島で栽培される野菜は少量多品種で、農家さんは互いに協力して育てていくそうです。
———栽培する時に意識していることはありますか?
(前島) そうですね。例えばホウレンソウは、季節によって品種を使い分けています。1つの野菜でもその品種は年に1回しか栽培できないんです。寒くても育つものや暖かくても伸びすぎないものなど、品種を使い分けるのが難しいので日々勉強しています。
次に三島の土壌についてお話をいただきました。
———土の成分は何ですか?
(前島) 火山灰と赤土が混ざり合った、サラサラで特徴的な土質なんです。水はけがすごく良いので、雨が降った次の日でもすぐに畑に入ることができます。だからといって乾燥しすぎているわけでもないので、肥料の持ちが良くなるんですよね。
植えられて約一ヵ月のホウレンソウ。あと二ヵ月で収穫できるそうです。
(前島) 水はけの良い土なうえに、ここはほかの産地より傾斜があります。雨が降っても水がとどまることがないので雨の日でも作業することができます。天気による収穫量への影響が少ないため、消費者の需要に応えることができるのが利点ですかね。
知ってましたか?豆知識。
「シーザーサラダ」の定義は何でしょうか?
- 入っている野菜の数
- レタスの種類
- ドレッシングの種類
答えはページの一番最後▽▽▽
「のうみんず」では“野菜を育てる”以外の取り組みも大切にしています。
———私たち消費者が農家さんの声を聞くのが少ないように、農家さん側も消費者の声を聞くことは少ないのでしょうか?
(前島) 確かにそのような機会は少ないです。
今はコロナ禍の影響があり、行えていないのですが、スーパーでお客さんと接するなど、産地での宣伝は積極的に行っています。
それこそ、ミニ白菜もロメインレタスもまだマイナーな野菜であるからより多くの人に知ってもらいたいという思いがあります。
例えば“ロメインレタスを食べようWEEK”で、飲食店にロメインレタスを使ったレシピを考えてもらい、提供するなど、地元の飲食店と連携した取り組みを行ってきました。
AOIプロジェクトで共同開発をしているソフトケール※の説明をする前島さん。
※ソフトケールとは、キャベツやブロッコリーの原種といわれている野菜。緑黄色野菜の中でも特に栄養バランスに優れています。一般的なケールとは違い、苦みが抑えられています。
取材を終えて
他にも様々なお話を伺いました。ソフトケールの栽培の研究など、常に新しい挑戦をしている前島さん。生産者の情熱や試行錯誤が三島の風土や気候と相まって「美味しい野菜」として結実していると感じました。三島の特徴的な風土を生かして地産地消を進めていて、素晴らしいと思いました。
これからののうみんずの活躍に期待したいです。
この記事を読んで、野菜に対しての見方が少しでも変わってくれると嬉しいです。
この機会に三島西麓野菜を買ってみてはいかがですか?■
知ってましたか?豆知識。〈答え〉
シーザーサラダの定義は・・・
2. レタスの種類
です!
ロメインレタスが入っているサラダをシーザーサラダと呼ぶそうです。
皆さんご存知でしたか?